古代の言語

「数のこと」五と十

【ツツ考】[025]___「五」「十」 ◇「数の組合わせ」五組。 [小:大] (原音) 一:二 ヒィ:フゥ(キツ:カツ) 三:六 ミィ:ムィ(キィ:クィ) 四:八 ヨォ:ヤァ(オツ:アツ) 五:十 イツ:トヲ(キツ.ツツキ:キツ.ツツキ.ケル)〈端数〉 七:九 ナナ:コ…

「ツツ」這。鼓。飛。

【ツツ考】[019]___ ツツカ ◇「虫」 筒木宮に行ってしまって戻って来ない石之日賣に対して、大雀(仁徳)は舎人・口子臣を伝令使いとし、迎えに遣り「何故、帰ってこないのか。何をしているのか。」と問うた。 これに対し日賣は答えて「いえ、大意は有り…

「ツツ・ツキ」動のモノ、太陽

【ツツ考】[017]___ツツ・ツキ ◇「動くモノ」 太陽は天空を移動する。鳥は空中を移動する。魚は水中を移動する。それにより此れらは、動きを表わすツツやトトの音を持つ名で呼ばれる事がある。 太陽をテント(天道)、沖縄言葉でテダなどというが、ツツ→…

「キツ・カハ」川

【ツツ考】[012]___3-5.液体の流れ「川」 ◇「キツ・カハ」 キツ・ツツ・ヅ・キ・カハ、の中のツツ・ヅ・キが移動を意味します。この音を省略して、キツ・カハになる。キツは極く初期に於いて接頭語だった思われますが、早い段階で水の意で使われます。 後の…

「ツツキ」高千穂

【ツツ考】[005]___⒉ 空間「ツツキ」 ◇「高千穗」 《記》には次のような高千穗が出てくる。 番能邇邇芸命は「天降坐 于筑紫日向 之高千穗之久士布流多氣」 穗穗手見命(火遠理命、所謂山佐知毘古)は「坐高千穗宮」 伊波禮毘古命と兄五瀬命は「坐高千穗…

「ツツ」という音

【ツツ考】[001]___ ◇「ツツの役割」 かつて「ツツ」という語が有りました。日本語に、と言うより人類語と言った方が良いかも知れません。ツツという語は、次の様な概念を表す時に使われる声音です。 時間(経過、順次) 空間(広がり、面。また、集ま…

18-5「難波崎・2」

地名国 名[051]____18、カサキ〈5/7〉 ◇「ナム・カサキ」其の2 かつて上町台地の北端と、北摂地域(吹田、豊中、尼崎など)の間には海が広がっていた。 稲作が始まり長い年月を経る間には、相次ぐ新田の開発、人口増加による集落の拡張、大墳墓の造築…

18-4「難波崎・1」

地名国名[050]____18、カサキ〈4/7〉 ◇「ナム・ハサキ」其の1 ナニワ(難波、浪速、浪花、浪華)の地名由来は、実のところはっきりと分かっていない。ただし、説は幾つかあります。 或る説:「大阪湾から入江に入る辺りの海は流れが速く、船の舵取りが…

12-1「湯津カツラ」

地名国名[029]12、キツ・カツラ〈1/2〉 ◇「ユツ」という語 様々な単語に定番の接頭語・キツという音が付けられて使われます。キは色々な音に転化しますが、キ→キゥ→チゥ→イゥ(ユ)の音転ルートで、しばしばヤ行音にも移ります。 これに依りキツがユツの音とな…

神名人名・10-5 「伊波禮毘古」

[023]10、カラツキ 〈5/8〉 ◇「伊波禮毘古」という名 キツ・カラツキが原音と考えます。元はキツ・カツキといい強いモノを表しますが、更にカがカラと膨張音になります。 キツ・カラツキ ※武人をいう基本語。 イツ・クァラブコ ※キ→イ、カはクアの拗音。 イ ・フ…

神名人名・10-1「武人」

[019]10、カラツキ 〈1/8〉 ①「カラツキ」について 武人関係の者を表わす語としてはキツ・カツキが一般的な呼称ですが、他にカラツキという語もよく使われます。丁寧にいえばキツ・カラツキですが、カラツキの音だけでも使います。 上代に於ける軍事や治安組…

神名人名・1「 キ 」

[001]1、「キ」という語 ①「キ」について 有形無形に関わらず全てのモノを指す語であり、森羅万象「キ」です。そもそも「モノ」という語自体がキから転じた音です。 また、あらゆる人類語の原音でもあり、漢字の音読みにキやシ(シはキからの転音)が最も…