2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ツツ・ツキ」動のモノ、太陽

【ツツ考】[017]___ツツ・ツキ ◇「動くモノ」 太陽は天空を移動する。鳥は空中を移動する。魚は水中を移動する。それにより此れらは、動きを表わすツツやトトの音を持つ名で呼ばれる事がある。 太陽をテント(天道)、沖縄言葉でテダなどというが、ツツ→…

「カ・ツツキ」海と渡、走と川尻

【ツツ考】[016]___カツツキ〈2/2〉 ◇「ワタ」 ワタツミの語音に《万葉集》などで海神の字を充てているのを見ます。また、ワタツヘは渡辺と書きます。同じワタの音が使われる事により『海をワタというのは、渡(ワタリ)からきている』と考える人が出て…

「カ・ツツキ」語と渡

【ツツ考】[015]___ カツツキ〈1/2〉 ◇「語〔かたり〕」 《古事記》の長歌の中の幾つかに、結語として「許登能加多理碁登、母許遠婆」〈コトノカタリゴト、オモコオバ〉という表現を使うのがあります。 コトノカタリゴトの音を遡れば「キツ・カ・ツツキ・コツ」に行…

「ツツ・ヌキ」戦うモノ

【ツツ考】[014]___ ◇「戦士」 軍人の呼称には大きく分けて、カツキ系とツツヌキ系があります。大雑把な言い方をすると、カツキはモノ(武人や武具など)、ツツヌキはそれらの働き(動作)を表した語と言えます。だが、戦う事には変わりなく、戦闘員を…

「ツツ・ヅ・カワ」川

【ツツ考】[013]___3-6.液体の流れ「川」 ◇「ツツ・ツ・カハ(ツツ・カハ)」 「キツ・ツツ・ツ・カ」を直訳すると「液体・移動・面」ですが、水が流れる処、と言い換える事もできます。この音からキツを省いた形、これを元とする呼称は全国に多数あります…

「キツ・カハ」川

【ツツ考】[012]___3-5.液体の流れ「川」 ◇「キツ・カハ」 キツ・ツツ・ヅ・キ・カハ、の中のツツ・ヅ・キが移動を意味します。この音を省略して、キツ・カハになる。キツは極く初期に於いて接頭語だった思われますが、早い段階で水の意で使われます。 後の…

「キツ・ツツ・カ」川

【ツツ考】[011]___3-4.液体の流れ 「キツ・ツツ・カ」 ◇「川」 カワという音は、カツカ(面)の先のカが膨張してカハ(kaha /一音語)→カファ(ka・pha /二音語)→カウァ(kawa)と転化した音です。古代から中世に於いてはカファツカの後ろのツカを省いた…

「ツツ・キ」禊

【ツツ考】[010]___3-2.液体の流れ 「キツ・スス・キ」 ◇「禊」*伊邪那岐が黄泉国から戻ってきた時、云う。「故吾者 爲御身之禊」〈故に吾は、御身これ禊を為さむ〉 *また、大穴牟遅が稲羽の裸菟に云う。「今急往此水門 以水洗汝身」〈今すぐ此〔ソコ〕…

「ツツ・ヌ・キ」血

【ツツ考】[009]___3-1.液体の流れ 「ツツ・ヌ・キ」 ◇「流れる血」 伊邪那岐命が迦具土神を斬る。その時、使った剣・切った頸・刃を伝い流れる血。これを《記》では次のように書く。 ① 於是伊邪那岐命 拔所御佩 之十拳劒 斬 其子迦具土神 之頸 爾著其…

「ツツマ」天満

【ツツ考】[008]___ ◇「天満」《仁徳紀》號其水曰堀江。 堀江を作る際に出た掘削土は、高津宮の西(大阪湾側)にも敷かれたでしょう。その平地はツツカといい、転じてセンバと呼ばれます。そして、以降それぞれの時代で千波、洗場、そして舟場、などの…